ロウ付バイトが向いている加工とは?

ロウ付バイトとは、刃先がロウ接されたバイトのことです。
よく
「接合強度が弱くチップが剝がれてしまう」
「工具寿命が短く、頻繁に交換が必要なためコストもかさむ」
などといった声を頂きます。
毎日使用する工具は少しでも長く使用したいですよね。
今回は長く使用できるといった利点がある「ロウ付バイト」に関して、基本情報をお伝えいたします。
ロウ付バイトとは?
旋盤で使用する切削工具を「バイト」と呼びます。 切削工具は胴体部分と刃から構成されています。そのうち、刃先をロウ付、すなわち溶着したバイトがロウ付バイトです。
ロウ付バイトはスローアウェイバイトとよく比較されます。
スローアウェイバイトはチップの取り外しが可能なため、使い捨てを前提に使用されます。研削が必要ないため手軽にしようできることから導入が増えています。
一方で、ロウ付バイトは研削が必要なため技術を要します。少し手間がかかると思われがちですが、再研磨によるコストダウンや工具を長く使用できる高剛性といった観点でメリットがあり、よく粗加工で使用されます。
ロウ付の特徴
ロウ付は技術を要するとお伝えいたしました。しかし、工具によってはロウ付の方が適している場合があります。どのような時にロウ付の方が適しているのでしょうか。
ここでは、4つのポイントをお伝えいたします。
①工具のサイズ
大きさが大きい工具はロウ付を推奨しています。刃先の材料が高価なため、刃先に刃物材料をロウ付して、全体の材料費を圧縮する効果が期待できるためです。
②加工条件
加工の際の条件が厳しい工具の場合、ロウ付を推奨しています。加工条件が厳しいと、チップがもたず加工の途中で外れてしまう可能性があるためです。
③刃物剛性
工具に刃物剛性を求める場合は、ロウ付を推奨しています。工具が煽られたり、たわんだりして加工が困難にならないように、ロウ付を採用する場合があります。
④再研磨し繰り返し利用
再研磨を想定し工具を購入する場合は、ロウ付を推奨しています。スローアウェイチップは基本的に使い捨てなため、何回も再研磨することでコストを押えたい場合はロウ付工具の方が適しています。
これらのように、工具のサイズや何の条件を優先するかなどによって、ロウ付の向き不向きがわかります。
ロウ付の加工方法とポイント
ロウ付は高度な技術を要するとお伝えいたしましたが、ロウ付の際に扱う材料によって様々な資格が必要になります。
加工の主な工程は下記の通りです。
①母材を固定する
溶接対象の母材を固定します。固定が弱いと接合する場所がずれてしまったりと仕上がりに影響があるため、ずれないように固定することがポイントです。
②母材の表面を整える
結合箇所に不具合があると、いくら結合強度が強い加工方法とはいえうまく接合されないといった事態に繋がります。仕上がりをきれいに保つために、あらかじめ母材の表面を紙やすりなどで整えておくことが必要です。
③フラックス添加
母材の表面には、ロウ材の「ぬれ」を阻害する酸化被膜があるため取り除く必要があります。取り除かず加工することも可能ですが、その場合、「ぬれ」がうまくいきません。この、酸化被膜を取り除く方法の1つが「フラックス」です。また、フラックスはロウを流し込んだ後に取り除く必要があります。
④ロウ棒を差し込む
ロウ材に熱を加え溶かし、接合したい箇所にロウを流し込みます。
ロウ付に関する製品事例
続いて、実際に当社が製作したロウ付けの製品事例をご紹介いたします。
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ⅰ.超硬ロウ付ヌスミ加工用アンギュラバイト
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部分的な加工であるヌスミ用に製造したものです。超硬のボディに超硬チップをロウ付していることで剛性をもたせています。 >>詳しくはコチラ |
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ⅱ.超硬ロウ付高精度RTスロットカッター
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プロファイル研削盤によるR加工の実施により、高精度のR形状と良好な切削を可能にしています。 >>詳しくはコチラ |
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ⅲ.ロウ付タングステン電極
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上部分がタングステン、土台部分が銅で製造されたロウ付タングステン電極です。 溶接で使用される電極で、モーター部品を加工するための部品として使用されます。 >>詳しくはコチラ |
特殊工具の開発・製造のことなら、特殊超硬バイト 開発ラボまで!
今回は、ロウ付についてご紹介しました。
高度な技術を要するロウ付けですが、接合強度が強く長く工具を使えたり、複雑な形状の接合もおこなうことが可能です。溶接の種類を理解し、ロウ付でできることを把握したうえで、加工方法を選択して頂ければと思います。
特殊超硬バイト 開発ラボでは、高品質工具、複雑形状、長寿命な「きれもの」づくり、そして「まごころ」をこめて1つ1つ丁寧に特殊バイトを製造・開発してきました。創業70年の歴史と経験から得られる実績と高い技術力を有しています。
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